シニア犬がご飯を食べない理由とは?原因や対策方法を紹介します
2023/07/27
シニア犬がご飯を食べない理由
シニア犬がご飯を食べてくれないと、お悩みの飼い主さんは多いのではないでしょうか。
シニア犬になると、成犬時の食欲旺盛だった頃が嘘のように、ご飯を食べなくなることがあります。
シニア犬がご飯を食べてくれないと、飼い主さんとしては心配ですよね。
シニア犬がご飯を食べない理由は、主に以下の通りです。
・味覚や嗅覚の低下
・消化機能の低下
・運動量の低下
・噛む、飲み込む力の低下
・口腔内トラブル(口内炎や歯周病など)
・ストレスによるもの
・病気によるもの
犬は年を取ると、感覚器官や内臓機能が弱まります。
また、運動量の低下により基礎代謝が下がることも、食欲低下の原因です。
ほかにも、口腔内のトラブルやストレス、病気などで食欲がなくなることもあります。
動物病院に連れていく目安は?
愛犬がご飯を食べない場合、どのくらいを目安に動物病院を受診したら良いのでしょう。
シニア犬の場合、まる一日飲食をしない場合は、動物病院を受診すると安心です。
また、動物病院を受診する際、全く食事をしないのか、水分摂取はできているか、尿や便の量や状態、元気の有無なども観察しておくと、診察の際に役立ちます。
シニア犬がご飯を食べない時の対処方法
老化が原因でご飯を食べない場合、飼い主さんはどのような工夫ができるのでしょうか。
ここでは、シニア犬がご飯を食べない時に試したい方法を紹介します。
ご飯を温める
ご飯を食べない場合、温めることで香りを強め、嗜好性を高める効果が期待できます。
ご飯をフライパンや電子レンジで温めて与えてみましょう。
温めすぎると、フードの栄養素が破壊されることがあるため、温めすぎないようにしましょう。
また、与える際は必ず事前に指などで温度を確認し、愛犬が火傷をしないよう注意が必要です。
ご飯を柔らかくする
口腔内トラブルや噛む力、飲み込む力が弱まっている場合は、ご飯を柔らかくして与える方法がおすすめです。
ドライフードをお湯やささみ、昆布のだし汁、犬用スープなどでふやかします。
柔らかく暖かいフードは食べやすいだけでなく、消化が良く水分補給も同時にできるメリットがあります。
トッピングをする
嗜好性を高めるために、いつものご飯に少量の食材をトッピングをする方法もおすすめです。
トッピングには、茹でたささみなどの肉類や火を通したサツマイモやブロッコリーなどの野菜類、リンゴやバナナなどの果物類、ヨーグルトや納豆、卵などが消化に良く適しています。
食材をトッピングをする際は、事前に犬に与えても問題がないか確かめるようにしましょう。
心配であれば、犬用のウェットフードや少量のおやつであれば安心です。
少量を複数回に分けて与える
消化機能が低下している場合、1日2回の給餌ではうまく栄養を消化吸収できないことがあります。
その際は、1日の給餌量を4〜5回に分けて与えることで、少しずつ栄養を消化吸収しやすくすることができます。
食べないからといってご飯を与えっぱなしにすると、ご飯が酸化して嗜好性が低下しがちです。
嗜好性のほかにも、食事の時間を決めて与えることで、体内時計が整い空腹を感じやすくすることもできます。
ウェットフードに切り替える
ドライフードが食べにくい場合は、ウェットフードや半生タイプに切り替える方法もおすすめです。
ウェットフードはドライフードに比べ、柔らかく香りが強い、水分補給も同時にできるといったメリットがあります。
ウェットフードを与える際には、必ず「総合栄養食」と記載のある商品を与えましょう。
人間のご飯を与えてもいい?
シニア犬がご飯を食べない場合、人間の食べ物を与えてみたいと考える方もいるでしょう。
基本的に肉や野菜、果物など加工がされておらず、犬に与えても問題のない食材であれば、少量与える分には問題ありません。
しかし、パンやお菓子といった加工されている食べ物を与えることはおすすめしません。
人間用に加工されている食品は、犬にとっては塩分や糖分などの過剰摂取に繋がる可能性があります。
例えば、人間用のジャーキーなどは、一見ただの干し肉のように見えますが、原材料を見ると、砂糖などが添加されている商品が目立ちます。
人間の食べ物を与える際には、必ず原材料を確認するようにしましょう。
また、予め犬に与えても良い食材や与え方を調べておくと安心です。
まとめ
・シニア犬がご飯を食べない理由は、味覚や嗅覚、消化機能、運動量の低下などがある
・ご飯を食べない場合はご飯を温める、トッピングをする、少量ずつ与える、ウェットフードにするなどの工夫がある
・人間の食べ物を与える際には、事前に与えても安全か調べる必要がある
愛犬がシニア期に入っても健康で生活するために、食事は欠かせません。
ご飯を食べなくなってきたなと感じたら、食べてくれるように工夫をすることが大切です。
また、シニアになると免疫力が弱り病気のリスクも高まるため、食欲低下以外にも変わった症状がないか、良く観察することが大切です。
24時間急患対応の動物病院で、動物看護士として勤務。
その後、動物園やペットショップなど動物関連の勤務経験を得て、2016年よりwebライターとして活動。
飼い主さんが正しい知識でペットを飼育するための情報発信をしている。
保有資格
ドッグライフカウンセラー、愛玩動物救命士、愛玩動物搬送士、愛玩動物介護士
飼育経験
犬(ゴールデンレトリバー、ミックス)、猫(ミックス)、ハムスター(ゴールデン、ジャンガリアン)、インコ(セキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコ)、鶏(ブロイラー)