シニア犬もダイエットさせるべき?太り気味シニアの健康管理
2023/07/26
「肥満は万病の元!」とは知ってはいるものの、食べることが大好きでぽっちゃりスタイルでもなんだか可愛い愛犬を前に、ダイエットは明日から・・・と先送りにしてはいませんか?
今回はシニア犬だからこそのダイエットと食事方法について詳しくお話させていただきます。
シニア犬は無理の無いペースで適正体重を目指しましょう
シニア期を迎えると、次第に足腰の不調が増えたり、運動量が減り筋肉も減少し始めます。
気がつくと体付きが以前に比べほっそりしてきた気がするという方も多いでしょう。
犬がシニア期を快適で健康的に送るには、自分の足で立つこと、歩けることがとても重要です。
そのためには、肥満を解消し、適正体重であることが理想的です。
特にダックスやシーズーの様に胴回りががっしりした体形の犬種は、足腰が弱ってしまうと、立ち上がったり、歩くだけでなく、トイレ中に自分の体を支えることができず、愛犬自身も辛い思いをすることになるので、早急なダイエットが必要です。
犬は運動では痩せません!シニア犬に激しい運動は危険です!
ダイエットといえば食事制限と運動が王道ですが、犬の場合、運動で体重を減らすのは不可能といわれています。
なぜなら、犬の体重が減るほどに運動をさせるには、犬が全身の筋肉をフル活用した全力運動を数分~数十分継続させなければならないからです。たとえドッグランへ出かけたとしても、シニア犬にこのような激しい運動をさせることや、このような環境を毎日作りだすことができません。
もちろん毎日の散歩も大切な運動ですが、愛犬にとって家族と歩調を合わせ、歩き慣れた道を毎日散歩するのは、私達が家の中で軽いストレッチをする程度の効果です。適度な疲労感はあるものの、汗をかいたり、息が切れるほどではありません。これでは、ダイエットと呼べるほどの体重減少効果は期待できません。
シニア犬にとって肥満は足腰の痛みや内臓疾患をもたらす深刻な問題です。だからこそ、ダイエットは確実に効果を期待出来、体に負担がかかりにくい方法で実践しましょう。
ダイエットは目標体重の確認から始めましょう
チワワ、プードルなどの小型犬は体重3㎏以下、ダックスは5㎏以下と犬種ごとの標準体重を聞いたことがありますか?
実は国内最大の血統証発行団体であるJKCでは、犬種ごとの標準体重の基準を撤廃しました。
犬にも人間と同じ様に身長、骨格、筋肉量、体質によって個体差があります。同じ犬種だからといって一律の体重が適正値ではありません。
愛犬の肥満がどの程度深刻なのか、何㎏ほどの減量をすべきなのか、そのために必要な食事量はなどの詳細はかかりつけ医に相談をして確認をしましょう。
シニア犬は目には内臓機能や身体機能など外見からはわからない部分で老化が進んでいます。
急激に食事を減らしたり、体に負荷がかかる運動は健康管理上大変危険です。
まずは、愛犬のボディコンディションを正しく把握することが、健康を目指すダイエットの第一歩です。
最新のダイエット事情!愛犬にも家族にもベストな方法を取り入れよう
ここでは、最新のダイエット方法をご紹介させていただきます。
ダイエットは我慢と根性で結果を出す!こんな風に考えていませんか?
【アクアビクス・プール】
肥満体形のまま運動量を増やすと足腰、関節への負担はもちろん心拍が上がり心臓にも多大な負荷がかかり大変危険です。
そこで足腰への負荷を出来る限り減らし、効率的に運動をする方法として最近はプールダイエットを取り入れる施設や動物病院が全国に増えています。
インストラクターの指導の下で適度な運動し、計画的にダイエットを進めます。
この方法なら足腰への負担が少なく、肥満体形でも快適に運動をすることができます。
泳ぎが苦手な犬でも楽しめるようにライフジャケットを着用しながら泳ぐので、ふわふわ浮きながら遊び感覚で楽しめると好評です。
【バランスボール】
体幹機能を鍛えつつ、全身の筋肉を活性化する方法としてバランスボールを取り入れたトレーニング方法も近年注目を浴びています。
この方法なら、足腰の不調により散歩や歩き回ることが苦手な犬でも効率的に運動ができ、筋肉量を維持することができます。
まとめ
シニア犬にとって肥満体形は足腰、関節だけでなく内臓機能にまで様々な不調をもたらす危険があります。
ダイエットは目標体重を把握し、体に負担がかかりにくい方法で計画的に進めてゆきましょう。
大学在学中にイギリスへドッグトレーニングの勉強のため、短期留学。生体販売・ペットショップ店長・トリマー・トレーナー・新規事業開発・成田空港内ペットホテル開業に伴うプロジェクトリーダー・ペット関連用品の開発など、国内最大手のペット関連企業において経験。独立開業後は、WEBサイト、雑誌などへコラム執筆や企業顧問、商品開発、各種マーケティング業、専門学校講師を勤めています。
ゴールデンレトリバー(サーフ&海)、チワワ、猫と全員元保護犬、猫達とペットライフがもっと楽しく、もっと快適になるよう目指しています。
保有資格:
●愛玩動物飼養管理士
●トリマー
●トレーナー
●アロマセラピスト
●ホリスティックケアカウンセラー
●ペット食育士
●ペット災害危機管理士
●マウスケアメンター
●一般社団法人日本ペット用品工業会認定 ペット用品販売士
●ペットロスケアアドバイザー
●セラピードッグトレーナー
●動物葬祭ディレクター
●ペット共生住宅管理士