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備えていますか? ワンちゃんも飼い主さんも、安全に避難しましょう!

備えていますか? ワンちゃんも飼い主さんも、安全に避難しましょう!
犬LOVE編集部 増田暢子

2024/04/04

1995年1月17日に起きた最大震度7の阪神・淡路大震災は、西日本地域では未曾有の大災害となりました。これをきっかけに、国や地方自治体でさまざまな防災対策が整備されたり強化されたりし始め、いわゆる防災対策のターニングポイントとなったと言えるでしょう。

その後も2004年10月23日の新潟県中越地震、2011年3月11日の東日本大震災、2018年9月6日の平成30年北海道胆振東部地震、2024年1月1日の令和6年能登半島地震と、震度7の地震だけを取り上げても数年おきに日本のさまざまな場所で起きていることが分かります。

これらの発生状況を見ていると、30年以内にM7クラス以上の地震が発生する確率が70%以上だと言われている南海トラフ地震や首都直下地震だけではなく、日本のどこに住んでいようとも、いつ震災に見舞われてもおかしくない状況だと言えるでしょう。

震災だけではありません。毎年のように噴火、台風、豪雨、豪雪などの災害が発生し、避難生活を余儀なくされているご家族も大勢いらっしゃいます。そして、避難生活を強いられるのは、ペットたちも同じことです。

前述の令和6年能登半島地震でも、多くのペットたちが被災しました。飼い主さんとしては、日頃から愛犬のための防災対策にも心を配っておくことが大切です。

平常時における災害への備え

机の下で避難する家族

いざというときに愛犬を救い出すためには、まず飼い主さんご自身の安全確保が欠かせません。災害が発生したときに飼い主さんがまずやるべきことは、ご自身の身を守ることです。そのためにも、普段愛犬が過ごす場所はできるだけ安全な環境にしておきましょう。

いくら頑丈なケージの中で寝ていたとしても、そのケージの横の棚が倒れてきてしまったら、愛犬の安全は確保できません。倒れるような棚はなくても、車輪のついたテレビ台などがケージに向かって突進してくるかもしれません。

まずは、愛犬ができるだけ安全に過ごせるような環境になるよう、家具の配置の見直し、転倒防止、棚の中身の飛び出し防止、車輪付き家具のストッパー設置などを対策しましょう。

災害発生時に慌てないための準備

水の中から救助される犬

災害が発生しご自身の身の安全を確保したら、状況を確認します。そして愛犬と一緒に避難所に行くべきか、在宅避難をするべきかなどを判断しましょう。余震や津波、河川の氾濫など、その後の情報収集が欠かせませんので、テレビやラジオ、スマホなどの情報収集手段も確保しておきましょう。

適切な判断のためにも、日頃の準備が欠かせません。準備の種類には、情報収集と防災対策グッズの備蓄の2種類があります。まずは日頃から収集しておくべき情報について見ていきましょう。

まずはお住いの地域の災害リスクや避難所について調べておきましょう。各自治体が、建物倒壊や火災、浸水などのリスクを調査し、避難場所、避難所、一次避難施設、給水施設、防災倉庫などをマップ化して公表していると思います。最新の情報を入手し、近くにある避難所2〜3箇所と避難時のルートなどを確認しておきましょう。

国がペットとの同行避難を推奨していますが、避難所まで愛犬と同行できるだけで、避難所では別のエリアで過ごさなければならないケースが多く、同室で過ごせるケースは非常に稀です。別エリアで過ごすことになる前提で準備をしておくことが現実的でしょう。

では次に、避難生活のために備えておくべき防災対策グッズについて見ていきましょう。

愛犬のための防災対策グッズ

ペットと一緒に避難する人

どこのご家庭も、ご家族が避難する際の防災セットを用意されていると思います。非常食、飲用水、救急セット、ライト、ラジオ、常備薬、防寒着などをコンパクトに纏めて背負って避難できるようなセットです。同じように愛犬用の防災セットも用意し、いざというときにすぐに持ち出せる場所に保管しておきましょう。

具体的な内容は、下記を参考に準備してください。
・フードおよび飲用水(7日分以上)と食器類
・常備薬
・トイレ用品(ペットシーツ、ウンチ袋など)
・ペット用ウェットティッシュ
・首輪、ハーネス、リード、鑑札、ワクチン接種証明書のコピー
・クレート(キャリーバッグ)
・愛犬自身のニオイがついているブランケット など

状況によっては、在宅避難という選択もあるでしょう。そのためには、防災セットの他に、未開封のドッグフードを1ヶ月以上分備蓄しておくということも大切です。また愛犬に持病がある場合は、かかりつけの動物病院に相談し、予備の薬も出してもらいましょう。

常に新鮮なフードや飲用水、薬が備蓄されているためにおすすめなのが、ローリングストックです。普段のフードや薬を必要な日数分だけ備蓄し、常に消費しながら使った分を補充していくという方法です。これなら、「気が付いたら賞味期限が切れていた」ということを防げます。

なお、愛犬に手作りのごはんをあげている場合は、1週間分程度を冷凍しておくとよいでしょう。ただし、停電で保管できなくなる場合に備えて、市販フードもストックしておきましょう。食べ慣れない物をあげても食べてくれないことが多いので、普段から手作り食と市販フードを併用して食べさせておくとよいでしょう。

避難所では飼い主さんと離れて過ごしても落ち着いていられるように、愛犬のニオイや飼い主さんのニオイがついているタオルなどをクレートの中に入れておくといった工夫も有効です。

愛犬を守るために必要なしつけ

クレートの中でおやつをもらう犬

最後に、いざというときに愛犬を守るためのしつけについてお話します。災害時は広範囲が非日常の状態となり、愛犬も飼い主さんも冷静な判断が難しくなります。だからこそ、日頃から飼い主さんと愛犬との間にしっかりとした信頼関係を築き、飼い主さんの指示で愛犬が落ち着いて行動できるようにしておくことが大切なのです。

◯クレートトレーニング

避難時は、愛犬をクレートなどに入れて移動することが現実的です。また避難所では、愛犬がクレート内でひとりで長時間を過ごさなければならなくなるでしょう。日頃からクレートやキャリーバッグなどに慣らしておきましょう。クレートの中は静かで落ち着けるし、おやつがもらえるといった「安心できる楽しい場所」だと教えてください。

なお大型犬の場合、クレートで移動するのは難しいでしょう。しかし、路上はガラスの破片や瓦礫などが散乱していて、裸足で歩かせるには危険な状態になります。いざというときに慌てないように、避難セットの中に愛犬用の靴を用意しておき、普段から慣らしておくとよいでしょう。

◯アイコンタクト

名前を呼ぶと飼い主さんに注目し、アイコンタクトを図れるようにトレーニングしておきましょう。災害時はもちろんですが、普段でも興奮した愛犬を落ち着かせ、クールダウンさせられるようになります。なお、自分の名前が呼ばれると良いことがあると覚えてもらうために、叱るときには決して名前を呼ばないようにしてください。

◯基本の指示語

マテ、オスワリ、フセ、コイ、ハナセといった基本的な指示語に従えるようなトレーニングも大切です。アイコンタクトで落ち着かせた上で、指示語に従えるようにしておくことで、他の犬や他の避難者との間のトラブルを回避することができるでしょう。

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犬LOVE編集部 増田暢子 (ますだのぶこ)

子どもの頃から動物が好きで、特に高校時代にはコンラート・ローレンツ博士の著作にはまり、動物行動学に興味を持つ。大学では畜産を専攻し、乳牛の世話や豚の種付けから出産、子豚の飼育までといった貴重な経験をする。

一旦就職し保護猫3匹と共に暮らしていたが、最後の子が慢性腎不全に加えて脳腫瘍を発症したのを機に、看病に専念しようと退職し、看病の傍ら伴侶動物に関する資格を取得。現在は、動物関係を中心としたWEBライターとして活動。

<所有資格>

・小動物看護士
・小動物介護士
・ペット飼育管理士
・ドッグシッター
・キャットケアスペシャリスト
・キャットシッター

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