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工夫と愛情で梅雨をしっかり乗り越えましょう

工夫と愛情で梅雨をしっかり乗り越えましょう
犬LOVE編集部 増田暢子

2024/05/17

梅雨は雨の日が続くため、思うようにお散歩に行けずに愛犬がストレスをためてしまいます。ストレスがたまると、自傷行為も含めた問題行動につながることがあるため、「たかが散歩」などと思ってはいけません。

また犬の皮膚炎や外耳炎が増えるのも、梅雨時の特徴のひとつです。原因の多くは、梅雨の湿気や気温によるカビやダニの繁殖です。今回は、梅雨を乗り越えるためのポイントをご紹介します。

天候に左右されない室内で運動やゲームをしましょう

ノーズワーク

◯頭や五感を使ったゲーム

頭を使ったり嗅覚などの五感を使うゲームは愛犬にいつもとは異なる刺激を与えることができ、ストレスの解消につながります。中に仕込んだおやつを食べるために頭を使わせる知育ゲームや、隠したおやつを嗅覚で探し出すノーズワークなどがおすすめです。

◯室内で簡易アジリティ

小型犬で、室内に広い場所を確保できる場合は、簡易アジリティもおすすめです。トイレの詰まりを掃除するラバーカップを2本、つっぱり棒を1本、そして大きい洗濯ばさみを2個用意します。いずれも、百均で入手できます。

ラバーカップの下の方を洗濯ばさみで挟み、その上につっぱり棒を乗せてハードルを作ります。広さに応じていくつか並べれば、立派なアジリティです。慣れてきたら、つっぱり棒の位置を少しずつ上げていきましょう。足を引きずって歩きがちな子には、足を上げて歩くトレーニングにもなりますよ。

◯体やタオルで障害物遊び

狭い場所でもできるのが、バスタオルや飼い主さんの体を使う障害物遊びです。床に並べた丸めたタオル、飼い主さんの足や体などを、またがせたりくぐらせたりする遊びです。これならシニア犬でも遊べ、良い筋トレになるでしょう。

◯たまには室内ドッグランで思いっきり遊ばせてあげよう

雨の日でも思いっきり遊ばせたい場合は、室内ドッグランの利用がおすすめです。施設によってルールが異なりますので、事前に調べてからおでかけください。

関東地方の室内ドッグランをいくつかご紹介します。
・WANCOTT
神奈川県横浜市中区山下町168-1 レイトンハウス3F-4F
大型犬OK、大型犬・小型犬各専用あり、ショップ・カフェ併設
WEBサイトへ

・ドッグインク多摩川
神奈川県川崎市高津区二子1-1-5 丸久ビル1F
大型犬OK
WEBサイトへ

・West Dog Park
東京都福生市福生867-14 シーザーレジデンス福生110
小型犬専用あり、カフェ併設
WEBサイトへ

室内の湿度をできるだけ下げましょう

エアコンと犬

梅雨の時期は、湿気が大きな問題になります。湿度が80%を超えると、カビやダニが非常に繁殖しやすい環境となるため、常に湿度が40〜60%の範囲に収まるように管理しましょう。

最も基本となる対策は、換気です。窓を2箇所以上開け、風の通り道を作りましょう。外が雨でも、換気をすることで室内の湿度を下げる効果があります。

空間の除湿と消臭には、重曹や竹炭も効果があります。重曹は蓋のない空き瓶等に入れて置いておき、固まってきたら取り替えます。竹炭は、天日干しをすると繰り返し使えます。湿気を含んだ空気は下の方に溜まるため、低い位置に置いておくのが効果的です。ただし、いたずらされないように注意してください。

湿度を下げても、水滴があればカビやダニは繁殖します。そのため、結露を発生させないことも大切です。結露しやすい場所にある窓や壁、床などはこまめに水分を拭き取りましょう。愛犬の寝床と床の間に新聞紙を敷くことで、吸水効果が期待できます。

常に一定の湿度に維持するために便利なのが、エアコンや除湿機です。換気ができないときは、積極的に活用しましょう。エアコンの除湿機能には、弱冷房除湿と再熱除湿の2種類があり、弱冷房除湿だと温度も下げてしまうため、梅雨時だと寒くなりすぎるかもしれません。エアコンの取扱説明書で確認するとよいでしょう。

アレルゲンの侵入を防ぎましょう

掃除機と犬

愛犬の皮膚炎や外耳炎の原因の一つに、花粉も挙げられます。梅雨の時期は、さまざまな花粉が飛散していますので、室内にアレルゲンを持ち込まないようにすることも大切です。飼い主さんは、帰宅されたら家に入る前に衣服をはたいて外で花粉を払い落としましょう。家に入ったらできるだけ早く着替え、脱いだ服はすぐに洗濯かごなどに隔離しましょう。

お天気が良くて外に散歩に出かけた日には、愛犬の体や足先についた花粉を払い落とし、かたく絞った濡れタオルやガーゼ等で、体や耳を優しく拭きましょう。

アレルゲンは、部屋の隅やカーペット、畳、布団などの繊維の中に入り込んでいます。意識してこまめに掃除をしましょう。掃除機を掛ける前にドライワイパーで掃除をすると、アレルゲンを舞い上がらせずにすむのでおすすめです。

換気の際は、レースのカーテンを閉めて窓を10cm程度開けることで、アレルゲンの侵入を防げます。また朝早い時間帯の方が、花粉の飛散量は少ないです。

飼い主さんの工夫と丁寧なケアで梅雨を乗り切りましょう!

耳を拭かれる犬

雨が続き、思うように外で散歩ができないとは、犬は運動不足になるだけでなく、刺激のない退屈な日々を送ることになります。室内でできる軽い運動や、いつもとは異なる頭や五感を使ったゲームを楽しむことで、ストレスを解消してあげましょう。

また、梅雨時になると皮膚炎や外耳炎になる場合、原因はダニや花粉へのアレルギーだと考えられます。極力湿気を抑えてカビやダニの繁殖を防ぎ、皮膚や耳のケアをしっかり行ってあげましょう。飼い主さんの工夫と愛情で、今年の梅雨もしっかり乗り越えましょう。

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犬LOVE編集部 増田暢子 (ますだのぶこ)

子どもの頃から動物が好きで、特に高校時代にはコンラート・ローレンツ博士の著作にはまり、動物行動学に興味を持つ。大学では畜産を専攻し、乳牛の世話や豚の種付けから出産、子豚の飼育までといった貴重な経験をする。

一旦就職し保護猫3匹と共に暮らしていたが、最後の子が慢性腎不全に加えて脳腫瘍を発症したのを機に、看病に専念しようと退職し、看病の傍ら伴侶動物に関する資格を取得。現在は、動物関係を中心としたWEBライターとして活動。

<所有資格>

・小動物看護士
・小動物介護士
・ペット飼育管理士
・ドッグシッター
・キャットケアスペシャリスト
・キャットシッター

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