犬の毛並を美しく保つ方法とは?お手入れ方法や維持の仕方を専門家が紹介します
2023/08/05
犬の被毛はシングルコートとダブルコートがある
犬の毛艶や毛並みは、外見を美しく見せるだけでなく、健康状態を把握するための大切なバロメーターでもあります。
犬の被毛はオーバーコートとアンダーコートの2種類があり、それぞれ異なった役割があります。
オーバーコートは表面の被毛で、紫外線やケガなどから身を守る役割があります。
対してアンダーコートは、オーバーコートの下にある柔らかな被毛で、防寒や保湿の役割があります。
犬は春と秋の2回、被毛が生えかわる換毛期があります。
換毛期は、およそ1カ月間かけて古い毛を取り除き、季節の変化に対応した被毛に生えかわります。
犬の被毛は、犬種によってシングルコートとダブルコートに分類されます。
シングルコートとダブルコートの違いは、以下の通りです。
シングルコート
シングルコートの被毛は、オーバーコートだけでできているため、基本的に換毛期はありません。
全く被毛が抜けないわけではありませんが、主に抜けるアンダーコートがない分、抜け毛が少ないという特徴があります。
しかし、寒さから身を守るアンダーコートがない分寒さに弱い傾向にあるため、冬場は防寒対策が必要です。
シングルコートの主な犬種は、以下の通りです。
・プードル
・ヨークシャー・テリア
・ミニチュア・ピンシャー
・マルチーズ
・ダルメシアン
など
ダブルコート
ダブルコートの被毛は、オーダーコートとダブルコートの両方を持つため、換毛期にはアンダーコートが多く抜け落ちます。
保温性のあるアンダーコートを持つダブルコートの犬種は、寒さに強く暑さに弱い犬種が多いため、熱中症には注意が必要です。
ダブルコートの主な犬種は、以下の通りです。
・柴犬
・ダックスフンド
・ポメラニアン
・ラブラドール・レトリーバー
・ゴールデン・レトリーバー
・シベリアンハスキー
など
犬の毛並み・毛艶を美しく保つ方法
愛犬の毛並みや毛艶を美しく保つには、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、犬の毛並みや毛艶を美しく保つ方法を紹介します。
ドッグフードを見直す
犬の被毛は、人間の髪の毛と同様にタンパク質で生成されています。
そのため、美しい毛並みや毛艶を維持するためには、良質な動物性たんぱく質を使用しているドッグフードを与えることが重要です。
トウモロコシや小麦などの穀物や人工添加物を多く使用していると、皮膚トラブルやアレルギーを引き起こしやすく、健康な被毛を維持することは困難です。
また、安価なフードでは良質なたんぱく質が摂れないため、品質の良いフード(ヒューマングレードなど)を与えるようにしましょう。
定期的にブラッシングをする
犬の被毛の健康維持には、定期的なブラッシングも欠かせません。
ブラッシングでは余分な被毛を取り除き、毛玉を防ぐ役割があります。
また、ブラッシングをすることで皮膚の状態の確認や、ノミ・ダの発見をすることもできるほか、飼い主さんとのスキンシップ向上にも役立ちます。
犬のブラッシンググッズの種類と用途
愛犬の毛並みを美しく保つために欠かせないブラッシンググッズは、異なる種類が販売されており、使用用途も異なります。
ここでは、犬のブラッシングに使うブラシの代表的な種類と使用用途を紹介します。
スリッカーブラシ
スリッカーブラシは、犬のブラッシングにおいて万能で、犬種を問わず被毛の汚れや絡まりを取り除くことができます。
注意点としては、ブラシの先が鋭利になっており、力加減を誤ると犬の皮膚を傷つけてしまうことがあります。
愛犬に使う前に、自分の腕などにブラシを当て、痛くない持ち方やブラッシングの力加減を調節しましょう。
ラバー型ブラシ
ラバーブラシは、柔らかいラバーでできているため、硬いブラシを嫌がる子や皮膚の弱い犬種に適しています。
ラバーブラシはシャンプー中にも使用できるほか、グローブ型はマッサージを兼ねて愛犬とのスキンシップ向上に役立ちます。
スクラッチャーブラシ
スクラッチャーブラシは、アンダーコートを取り除くことに特化したブラシで、ダブルコートの犬種に適しています。
抜け毛の多い長毛種や、換毛期などにも活躍しますが、使い方を誤ると健康な被毛まで取り除いてしまうこともあるため注意が必要です。
犬の毛並みは大切な健康のバロメーター
・犬にはシングルコートとダブルコートの被毛がある
・ダブルコートの犬種は春と秋に換毛期がある
・美しい毛並みを保つためにはドッグフードの見直し、定期的なブラッシングなどがある
・ブラッシングに使用するブラシには種類があり、使用用途が異なる
犬の美しい毛並みや毛艶は、犬が健康な証です。
病気やストレス、栄養バランスの乱れ、老化などがあると、毛並みや毛艶が悪くなってしまいます。
美しい毛並みや毛艶を保つためには、ドッグフードの見直しや散歩による運動、ストレスをためないなど、日々を健康的に過ごすことが大切です。
24時間急患対応の動物病院で、動物看護士として勤務。
その後、動物園やペットショップなど動物関連の勤務経験を得て、2016年よりwebライターとして活動。
飼い主さんが正しい知識でペットを飼育するための情報発信をしている。
保有資格
ドッグライフカウンセラー、愛玩動物救命士、愛玩動物搬送士、愛玩動物介護士
飼育経験
犬(ゴールデンレトリバー、ミックス)、猫(ミックス)、ハムスター(ゴールデン、ジャンガリアン)、インコ(セキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコ)、鶏(ブロイラー)