犬を飼ったらかかりつけ医&行きつけサロンを見つけておく
2023/08/15
動物病院へ足を運ぶのは年に1回の予防注射の時だけ、シャンプーや爪切りは自宅で完了という方が多いのではないでしょうか?でも犬を飼うということは、必ず家族以外の協力が必要な場面が生じます。犬を飼い始めたら、「かかりつけ」を必ず見つけておきましょう。
動物病院もトリミングサロンも犬にとっては嫌な場所
動物病院やトリミングサロンは多くの犬にとって苦手な場所です。特に動物病院は薬剤の臭いや他犬の様子に緊張や不安を抱いてしまう犬が少なくありません。
でも犬との暮らしでは必ず動物病院やトリミングサロンにお世話になる時があります。
苦手な場所だからと足を運ばない、自宅で済ませると考えるのではなく、苦手だからこそ「かかりつけ」「いきつけ」を作っておきましょう。
愛犬も顔なじみのスタッフや通い慣れた場所であれば緊張や不安を軽減することができます。
家族以外を敵と勘違いしてしまう犬も
トリミングテーブルの上でじっと姿勢を保ち、優雅にカットされている犬の姿はつい見とれてしまいますよね。
その上、繊細なハサミ裁きで驚くほどに美しく切り上げてゆくトリマーの姿は多くの方が尊敬の眼差しを向けています。
でも、実際にはトリミングサロンを利用する全ての犬が大人しくトリミングをさせてくれるわけではありません。
中にはトリマーが触れることができないほどに興奮したり、攻撃的な態度を見せる犬もいます。口輪やグルーブを着用しなければ近づくことさえできないこともあります。
もし愛犬がこのような行動を見せていたら・・・と考えたことはありますか?
実はこのような行動を見せる犬には
・トリミングサロンの利用に不慣れ
・他犬がいると興奮してしまう
・家族以外の人間に触れられたことがなくパニックを起こしている
・加齢による聴覚、嗅覚、視覚の低下で警戒心が強まっている
・持病があり、自衛本能が強まっている
など様々な理由があります。
これは動物病院の診察代でも同じことが起きています。
愛犬に治療が必要になった時、家族が何等かの理由で愛犬のお手入れができない時、家族の代わりに誰かに愛犬のお世話を頼まなければならなくなった時などもしもの時に愛犬が家族以外の人間も受け入れることが出来るように、日ごろから、家族以外との触れ合いを積極的に作ってゆきましょう。
家族だけでは不調や異変を見逃してしまうことも
近年、犬もシニア期に癌を発症するケースが増えています。癌にも色々なタイプがありますが、中には初期症状が米粒大のシコリというケースもあります。
脇の下やわき腹、耳裏などに出来た米粒大のシコリを早期に発見し、治療を開始すれば癌を克服することもできます。
でも、なかなか家族だけで愛犬の全身をくまなくチェックし、わずかな異変を発見するのは現実的ではありません。
無意識ながらも普段愛犬を触れる時、いつも同じ場所にばかり触れてはいませんか?
頭を撫でる、仰向けでお腹を撫でる、抱っこする時に脇の下に触れるなど。爪先、や内股など全身くまなく触れることはなかなかありません。
でも定期的に動物病院やトリミングサロンを利用していると、普段家族が触れることのない部位にまで触れ、プロの目で確認をし、異変の早期発見につながることもあります。
動物病院やトリミングサロンで働くスタッフは生後間もない子犬から20歳近い高齢犬、様々な犬種を毎日目で見て、触れているからこそ、些細な異変にも気がつくことができます。
このように愛犬の健康管理を家族と一緒に取り組んでくれる、プロの目でダブルチェックをしてもらえることも、「かかりつけ」「いきつけ」を見つけておいて欲しい理由です。
もしもの時に頼りになる「かかりつけ」の見つけ方
では、どのように「かかりつけ」「いきつけ」を見つけたらいいのかというと、
・営業時間
・休診日
・急患対応の有無
・入院施設の有無
・送迎サービスの有無
・往診の有無
・駐車場の有無
を全て確認しましょう。
特にシニア犬の場合、体調の急変や長期入院が生じることも珍しくありません。動物病院の中には、入院施設を事前を家族が見学できるケースも増えていたり、面会専用スペーが設けられている場合もあります。
中大型犬や多頭飼いの場合、送迎や往診サービスがあると愛犬が寝たきりになったり、通院が難しい場合は自宅で治療を受けることが出来安心です。
トリミングサロンの場合は、料金や営業時間はもちろんのこと、利用規約を事前に確認しておきましょう。
トリミングが犬に多大な疲労とストレスがかかります。そのため、事故防止の観点から一部のトリミングサロンでは一定の年齢以上の犬猫の受け入れを断るケースもあります。
高齢になってから新たなトリミングサロンを探すのは愛犬にとって相当なストレスになるので、高齢になっても利用可能なトリミングサロンかを事前に確認しておきましょう。
まとめ
犬のお世話は必ずしも家族ですべてを賄うのではなく、日ごろから適度に動物病院やトリミングサロンを利用し、愛犬を家族以外の人に慣らしておくと安心です。
大学在学中にイギリスへドッグトレーニングの勉強のため、短期留学。生体販売・ペットショップ店長・トリマー・トレーナー・新規事業開発・成田空港内ペットホテル開業に伴うプロジェクトリーダー・ペット関連用品の開発など、国内最大手のペット関連企業において経験。独立開業後は、WEBサイト、雑誌などへコラム執筆や企業顧問、商品開発、各種マーケティング業、専門学校講師を勤めています。
ゴールデンレトリバー(サーフ&海)、チワワ、猫と全員元保護犬、猫達とペットライフがもっと楽しく、もっと快適になるよう目指しています。
保有資格:
●愛玩動物飼養管理士
●トリマー
●トレーナー
●アロマセラピスト
●ホリスティックケアカウンセラー
●ペット食育士
●ペット災害危機管理士
●マウスケアメンター
●一般社団法人日本ペット用品工業会認定 ペット用品販売士
●ペットロスケアアドバイザー
●セラピードッグトレーナー
●動物葬祭ディレクター
●ペット共生住宅管理士