苦手なワンコが大多数!イヤイヤ解決!爪切り&耳掃除テクニック
2023/09/02
毎月欠かせない愛犬の爪切り、耳掃除にお困りではありませんか?愛犬が嫌がる、怒る中には噛みつくというご家庭もあるでしょう。耳掃除ともなればさらに激しいことになるという声もあります。今回はお家お手入れの負担を減らせる簡単なテクニックをご紹介させていただきます。
爪切り嫌いは当たり前!無理強いでさらに状況が悪化
犬にとって爪先は、繊細な神経細胞が密集する部位であり、動物として野生環境下で生き抜くために研ぎ澄まされた優れたセンサーの役目を担っています。
たとえ家族であっても爪先を強く握ったり、抑えたり、深爪や出血をさせるようなことがあれば、全力で拒絶するのは当然のことです。これは決してしつけの習熟度だけが原因ではありません。
私達が熱い物に触れた時、条件反射的に手を引っ込めるのと同じことです。
愛犬が爪切りを嫌がるのも条件反射の1つです。無暗に叱ったり、力づくで爪切りを完遂させようとするとますます状況が悪化し、爪切り嫌いが加速するので注意しましょう。
垂れ耳の犬は週に数回の耳掃除習慣を
垂れ耳の犬には週に数回の耳掃除が欠かせません。耳掃除を怠ると悪臭、汚れが溜まり、強いかゆみや炎症を起こすことがあるからです。
でも多くの犬は爪切り同様に耳掃除も苦手です。中には耳周りに手が近づいただけで怒りだし、激しく噛みつく犬もいます。
実はトリミングサロンではこのような場面が毎日起こっています。
素人だから、家族だから愛犬に抵抗される、お手入れをさせてもらえないと気にやまないでくださいね。プロトリマーであっても結果は同じですから。
トリミングサロンや動物病院では爪切りや耳掃除などの部分的なお手入れを500円~1000円ほどで受け付けています。
お家でのお手入れが難しい、愛犬が嫌がる場合は、プロにお任せする方法もオススメです。
お家での耳掃除はペット専用商品を使いましょう
忙しい、近くにお店が無いなどの理由でお家でお手入れを済ませたい時は
・イヤーローション
・ウエットティッシュ
・綿棒
を活用しましょう。どれもペットショップや通販でペット専用品が発売されています。
イヤーローションは、耳内部の汚れを浮き上がらせ、拭き取る時に役に立ち、プロトリマーも必ず使用します。コットンや綿棒を湿らせ使用しますが、愛犬が嫌がる場合は耳の中に数滴垂らすだけ、拭き取り不要なタイプがオススメです。
お手入れに節約は危険!
ペットのお手入れ用品をネット検索してみると、想像以上に高額でびっくりしたという声もたくさんあります。
でもお家でお手入れをする場合は必ず専用商品を使ってください。
犬の爪は人間より厚く、太い形状です。一見すると人間用爪切りでも切れるのではと思いがちですが、この場合断面に細かな傷ができる上に、切れ味が悪く犬に苦痛を与えかねません。耳掃除も同様で乾いたコットンや綿棒で耳内部をこすると、薄い皮膚表面に細かな傷ができ、かゆみや炎症を起こしかねません。
ローションは高額にも思えますが、一回当たりの使用量はごくわずかな量です。一本購入すると数か月分程度の使用量に相当するため実際にはさほど高額ではないのでご安心を。
耳毛は抜かずに切る!プロトリマーに広がる新しいお手入れ法
シーズーやプードルの耳掃除は、耳内部に生えている毛をカンシなどで引き抜くと聞いたことがある方やトリミングサロンで抜いてもらっているという方もいるでしょう。
このお手入れ方法は30年以上も前から行われている定番の方法です。
実は最近、プロトリマーの間ではこの方法を見直す動きがあります。
しっかりと生えている耳内部の毛を無理に引き抜くと毛穴や皮膚が刺激を受け、炎症や少量の出血をすることがあります。その後、患部に雑菌や湿気によるダメージが加わると、耳内部の状態がかえって悪化する可能性があるというのが見直しの理由です。
最近では、メイクなどに使う小さなハサミで耳内部を傷つけないように毛を根元近くで切るという方法も広まってきています。
この方法なら犬に痛みを与えることなく済むので、愛犬も耳掃除嫌いにならずに済みます。
こんな時はすぐに動物病院を受診
お家で爪切りを済ませているから、気がついたら何年も爪切りをしていないという方は、愛犬の前足にある「狼爪」と呼ばれる爪をチェックしてみてください。
この爪は肉球から数㎝上にあり、普段は地面に接触しない為、気がつかない間に長く伸び巻き爪になったり、肉球に突き刺さっている場合があります。
このような場合、お家での処置は大変危険なので、早急に動物病院を受診してください。
まとめ
爪切り、耳掃除は定期的に済ませておきたい大切なお手入れです。ただ愛犬があまりに嫌がる場合は無理強いをせずにプロにお任せしたり、愛犬の機嫌を見極めながら気長に取り組んでみてください。
大学在学中にイギリスへドッグトレーニングの勉強のため、短期留学。生体販売・ペットショップ店長・トリマー・トレーナー・新規事業開発・成田空港内ペットホテル開業に伴うプロジェクトリーダー・ペット関連用品の開発など、国内最大手のペット関連企業において経験。独立開業後は、WEBサイト、雑誌などへコラム執筆や企業顧問、商品開発、各種マーケティング業、専門学校講師を勤めています。
ゴールデンレトリバー(サーフ&海)、チワワ、猫と全員元保護犬、猫達とペットライフがもっと楽しく、もっと快適になるよう目指しています。
保有資格:
●愛玩動物飼養管理士
●トリマー
●トレーナー
●アロマセラピスト
●ホリスティックケアカウンセラー
●ペット食育士
●ペット災害危機管理士
●マウスケアメンター
●一般社団法人日本ペット用品工業会認定 ペット用品販売士
●ペットロスケアアドバイザー
●セラピードッグトレーナー
●動物葬祭ディレクター
●ペット共生住宅管理士